2011/11/04 | | By: Atsushi Sawa

インド:世界一アツいスポーツリーグ

2008年よりインドは数々の国際的なスポーツ大会を招致し開催してきた。インド政府はスポーツ大会を開催することによる交通機関の整備を期待している。また、政府は諸外国と提携し、選手を海外へ留学させたり優秀なコーチを自国へ招待し、将来の選手育成に力を注いでいる。

インドではクリケットが最も人気があり、インドに住むすべての男の子がクリケットをすると言われているほどで、クリケットはインドの非公式の国技と称されている。また、インドはクリケットの発展に重要な国の一つにもあげられている。19世紀中頃にイギリス人によってクリケットはインドに持ち込まれ、それ以来クリケットの人気は徐々に国中に広まっていった。クリケットの人気が功を奏し、1983年についにインド代表チームはクリケットのワールドカップで優勝する。また、今年行われたワールドカップにおいても見事優勝を勝ち取る。



インディアン・プレミアリーグ
2008年にインドは、インディアン・プレミアリーグと呼ばれるクリケットのプロリーグを設立。クリケットは世界的に人気のあるスポーツの一つであり、歴史も古く、100カ国を超える国々で親しまれてきた。インディアン・プレミアリーグが設立される以前より、世界にはクリケットのプロリーグは存在したが、ビジネスを目的としたプロリーグはそれまで存在しなかった。そこで、インディアン・プレミアリーグはアメリカのプロスポーツリーグを見習い、テレビ放映を通じた収入に特化するために、トゥェンティ20というルールを採用し、一試合が3時間で終わるように取り決めた。本来、クリケットは丸一日から数日かけて行われるスポーツだが、トゥェンティ20というルールにより試合展開を早めることができ、ファンがテレビを通じて楽しめるようになった。

インディアン・プレミアリーグの予想に反し、リーグはチケット売り上げの面でも成功を収めた。リーグ設立初年度にも関わらず、一試合あたりの平均観客動員数は58,000人にも昇り、アメリカ、メジャーリーグの一試合平均を80%も上回った。これにより初年度におけるチームのフランチャイズの価値が31%も上昇するという成功を収める。このような急成長もあり、インディアン・プレミアリーグは「世界一アツいスポーツリーグ」と称されている。

インディアン・プレミアリーグは世界中のクリケットのプロリーグだけでなく、インドにおける他のプロスポーツリーグのビジネスモデルであると言うことができる。現在、インドではスポーツ産業を発展させる為にスポーツ理論を理解している専門家が必要だと言われている。インディアン・プレミアリーグの成功は今後のインドにおけるスポーツ産業の発展に携わる人々に大きな期待と機会を与えることだろう。

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